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e-Associates Mail Magazine 2002/12/19



イー・アソシエイツ オンラインジャーナル
臨時増刊号−株主総会事情等 Vol.1



In the long run, nothing is more important to a company than its reputation.

イー・アソシエイツは、IRポータルサイト「カンパニー・ホットライン」
( http://www.c-hotline.com/ )を運営しています。


本メールは、弊社営業担当者がこれまでお会いした企業IR担当者様、及び配信ご希 望の方に気軽にお読みいただけるIRに関する情報を提供することを目的等としたも のです。配信を希望されない方は、お手数ですが、メール最後の配信停止について をご参照の上、ご連絡くださいますようお願いいたします。


「臨時増刊号−株主総会事情等」の発行にあたり

貴社ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
さて、今夏スタートしましたイー・アソシエイツ・オンライン・ジャーナ ル、「IRコーポレートガバナンス・ニュース」は、お蔭さまで読者の皆様 からご好評をいただき、既に12号まで号を重ねました。「IRコーポレート ガバナンス・ニュース」は海外情報を中心に提供させていただいておりま すが、今月から国内情報、特に株主総会関連の国内事情等をまとめた臨時 増刊号をを弊社リサーチ・ディレクター藤田利之(プロフィール参照)の 執筆によりお送りすることになりましたのでご案内申し上げます。 "2002年6月の株主総会"、"問題視された株主総会"、“外国人株主の指摘 点"、"ISSの見方"、"株主総会の電子化"、"2003年6月の株主総会のポイン ト"、"活動的株主の想定質問”などのテーマを今後順次取り上げていく予 定です。株式ご担当者など御社内で配信ご希望の方が他におられましたら 是非お知らせください。

イー・アソシエイツ株式会社
代表取締役 椎名 照雄



【藤田利之プロフィール】

1941年生。慶大卒後、三井信託銀行入社。ニユーヨーク・シドニー・東京 で年金、国際金融、証券代行に従事。日本シャクリー取締役法務部長、デ イレク・テイー・ビー監査役、プルデンシャル・アドバイザー証券監査役 などを歴任。
現在、イー・アソシエイツ(株)のリサーチ・デイレクター。コーポレート ガバナンス・インデックス(CGI)を商標化し、日大大学院ビジネス・ス クールで構築中。
主な著書・論文;
「日本企業にモノ申す外国人株主」(1999年、東洋経済)
「外国人株主の議決権行使」(2001年、商事法務)
「外国人投資家から見た日本企業のコーポレト・ガバナンスの実態」
(共著:2002年、日本大学大学院グローバル・ビジネス研究学科)




■ 第1回 2002/6の株主総会について

会社の組織・業態の事項、役員の選任・解任の事項、株主の利益等の事項 について決議する株主総会は企業の意思決定の最高機関で、決算期ごとに 開催される定時株主総会と必要に応じて開催される臨時株主総会がある。 2002/6の定時株主総会は従来見られなかった大きな課題を抱えて行われた。 つまり、
・平成13年10月に行われた一連の商法改正への対応
・内外の機関投資家による「議決権行使」への対応
・経営不振・不祥事に係わる企業不信の払拭への対応
・株主総会の電子化への対応
などであった。以下は上記の課題を中心に総会に関連した注目事項などを 分析し、まとめたものである。

(1) まず、3月決算の上場会社ベースで2,047社の今年の株主総会のピークは 6月27日であった。東京証券取引所上場企業で見ると、その集中率は昨年 比3.0ポイント減の76.5%となり若干の分散化が進展したものの、米国な どの事例に比して、その集中度は極めて高いと言えよう。一部の企業で総 会日を土曜日にし、開催時刻を定番の午前10時以外とたり、株主懇談会を 行うなどの動きも目立った。

(2) 法改正に伴い、2002/6の総会の付議議案は、商法改正対応関連の事項 が圧倒的に多かった。特に定款変更議案として、単元・金庫株制度関連や 取締役・社外取締役・監査役の責任に係わる規定新設、監査役の任期延長 等をはじめ、法定準備金の減少、自己株式取得、ストックオプション(新 株予約権の付与)などその内容は様々であった。加えて、社外取締役の選 任や取締役の任期を2年から1年に短縮(定款変更)するほか、商法執行規 則に対応した記載など、各社それぞれの対応が見られた。

(3) ここ数年の傾向として企業の安定株主構造は、銀行・事業会社の株式 持合い解消により、いわゆる安定株主比率が低下し、株主の「機関化」が 一層進展してきた。「モノ申す株主」に転じた国内機関投資家(特に投資 顧問と信託銀行)が、それぞれの議決権行使基準に従い、積極的に議案を 精査の上、従来以上に反対・棄権投票を行う傾向が見られるようになった。 内外の機関投資家は役員退職慰労金、利益処分案、監査役の選任などに反対 票を投じた。また、公的年金が運用機関にたいして効果的な議決権行使を 行うよう働きかけを強めていることもあり、機関投資家の議決権行使の動 きは今後も注目されよう。なお「個人株主」も昨年比136万人プラスとな り増加傾向が続いている。この結果、発言する株主が増加し、所要時間も 1時間から2時間かかった企業が多くなった。

(4) 2002/6の総会の最大の特徴は、ITを用いた開かれた総会が見られるよ うになったことであった。これはインターネット利用により、決算情報の 開示、和英の召集通知状のホームページへの掲載、モニター画像によるマ スコミへの公開、総会の第三者への中継、などさまざまな新しい展開が見 られた。議決権行使の電子化と招集通知の電子化は商法改正後日が浅く、 「様子見」の傾向が見られ全体的に採用した会社は少なかったが、来年の 株主総会は、会社関係書類の電子化ともに、この株主総会の電子化は多く の企業が具体的に検討すると思われので、引き続き大きなトピックスにな る可能性が強い。

(5) 総会屋まがいの発言は別として、企業の業績の向上や透明性を求める 声が増えている。不祥事など問題があった企業の株主総会場では、経営ト ップが経営不振・不祥事に直面した経偉を述べたり、株主に陳謝する場面 や、生き残りをかけての改革を強調するなど、自らの声で積極的に経営政 策などを語り株主に理解を求める姿が目立った。一方、一般株主も多数の 会社でこれらに関して活発な発言を行った。このため企業側の対応では、 「退職慰労金」「役員報酬」の金額開示の取扱いにも変化が見られ、営業 報告書に役員報酬総額を記載する例や役員退職慰労金議案に総額を記載す る例が見られた。一方、株主からの質問に応じて役員報酬総額を開示した り、最高額、平均額を開示するほか、役員退職慰労金の支払総額あるいは 計算上の上限金額を開示した例も見られた。

(6) 従来マスコミが大きく報じている総会屋関連についてはあまり特筆す べき事柄はなかった。総会運営をより「株主重視型」に変革する中で、運 営方法そのものに特徴を出す企業が多く見られるようになった。つまり、 社員株主の役割を極力縮小し、株主に質問し易い雰囲気をつくるとともに、 質問に対しては丁寧に対応するといった従前からの動きに加え、営業報告 をビジュアル化する企業の増加、株主以外の人への参加呼びかけや、自社 の特色を最大限生かしたイベント化した株主懇談会の開催などが次第に多 く見られるようになって来た。
なお、召集通知状の早期発送とその効果は古くて新しい課題であるが各社 各様に様々な工夫をこらしている。

日本企業の株主総会はかつて株主の持合先から白紙委任状を取り付け、実 質的な議論がなされないまま議案が賛成多数で議決される「シャンシャン 総会」が多く見られた。しかし、株式の持合解消が進み、外国人株主や年 金資金が大株主となって独自判断で議決権を行使する例が増えてきた。 今後の株主総会は、不祥事防止などのリスクマネージメント、電子化対策、 ガバナンスや議決権行使への対応などに加えて、幅広い視野から見た「IR 型の総会」の運営が一段と求められると言えよう。



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