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e-Associates Mail Magazine 2008/09/17



イー・アソシエイツ オンラインジャーナル
IR・コーポレートガバナンスニュース Vol.116



In the long run, nothing is more important to a company than its reputation.

イー・アソシエイツは、IRポータルサイト「カンパニー・ホットライン」
( http://www.c-hotline.net/ )を運営しています。


本メールは、弊社営業担当者がこれまでお会いした企業IR担当者様、及び配信ご希 望の方に気軽にお読みいただけるIRに関する情報を提供することを目的等としたも のです。配信を希望されない方は、お手数ですが、メール最後の配信停止について をご参照の上、ご連絡くださいますようお願いいたします。



114号にて、米証券取引委員会(SEC)の「企業による自社ウェブサイトでの情報開示に関するガイダンス」がカバーしている問題点のご紹介をしましたが、各問題点に関するSECの具体的なガイダンス内容の解説を希望されるメールを数多くの読者の方々からいただきました。
ご希望にお応えすべく、以下にガイダンスの具体的内容をご紹介させていただきます。なお、情報量がかなり多いため、115号より数号に分けて連載形式でご紹介させていただきます。



■ 企業による自社ウェブサイトでの情報開示に関する米証券取引委員会のガイダンス
要旨−その2
(Commission Guidance on the Use of Company Websites:2008年8月1日)

A-2.
誤って、または意図的に一部の投資家に重要情報を開示した場合、企業はどのような対応をとればよいか。
(注:公正情報開示規則では、企業が(誤って、または意図的に)一部の投資家に重要情報を開示した場合、企業はSEC登録フォーム(Form 8-K)による同情報のSECへの提出・ファイリングか、さもなくば、広く、非排他的に情報を流布させることができるような他の方法を用いて情報開示しなければならないと規定されている。
この「他の方法」に当該企業のホームページが含まれるかどうかに関して、従来SECの見解が明確にされていなかった。
なお、一部の投資家への意図的な重要情報の開示の場合は、企業は、それと同時に上記のアクションをとる必要がある。
誤って一部の投資家に重要情報を開示した場合は、速やかに上記のアクションをとる必要がある。)

1)
企業によって、また個別の状況によっては、自社ウェブサイトでの情報開示だけで十分と考えられる場合がある。
企業は、それが「非排他的に情報を流布させることができるような他の方法」 にあたるかどうかを検討する必要がある。
その際に、A-1の3つの用件が参考になる。

B.
企業ホームページ上で開示された情報が、米証券法、証券取引法などが規定する詐欺防止条項(antifraud provisions)の違反となるのはどのような場合か。
(注:米証券法および証券取引法は、証券の発行や販売に関連して、企業が投資家に重要事項に関して誤った情報を提供したり、重要情報の開示を怠ったりすることを禁じている。)

B-1.
企業ホームページに掲載されている古い情報(例えば企業が1年前に自社ホームページに掲載し、そのままホームページに残されているプレスリリースなど)は、投資家が当該企業ホームページにアクセスするたびに、再発信、再公開されたものとみなされるのか。

1)
過去の情報がホームページに残されているという事実だけで、それらの情報が、投資家が当該ホームページにアクセスするたびに再発信・再発行されたものとはみなされない。
但し、当初掲載した情報の内容をその後当該企業が再確認した場合や、当初掲載した情報を再掲載したような場合は、その時点で再発信、再公開されたものとみなされる。

2)
自社ホームページに掲載された情報が或る特定の日に発信されたものであることが明らかでない場合は、その情報が、投資家が当該サイトにアクセスした時よりも前の時点のものであることが分かるように、企業は以下のような手段を講じる必要がある:

  • 個々の情報に日付を付すなど、当該情報が過去に発信された情報であるこ
    とを明示すること、および

  • 過去の情報だけをまとめて別のセクションに掲載すること

B-2.
企業のホームページから第三者のウェブサイトにハイパーリンクが張られている場合、リンク先サイトに掲載されている情報(の正確性)に関して、当該企業は責任を持つか、また、持つとしたらどのような場合か。
(注:SECは2000年のElectronics Releaseにおいて、entanglement theoryとadoption theoryの二つの観点からみた場合の企業の責任について見解を示している。
前者(entanglement theory)は、リンク先に掲載されている当該情報の準備(とりまとめ)に当該企業がどの程度関与していたかによって、その責任の有無が決まるというもの。
後者(adoption theory)は、リンク先に当該情報が掲載された後、当該企業が明示的または黙示的に当該情報の内容を承認したり支持したりしたことがあるかどうかで企業の責任の有無が決まるというもの。)

1)
adoption theoryとの関係では、「黙示的な承認または支持」があったかどうかの判断をどのように行うかが問題となるが、その判断は、ハイパーリンクがどのようなコンテクスト(文脈)において行われているかによる。
つまりハイパーリンクが行われているコンテクストとハイパーリンクされている情報の内容をあわせて考えた場合、ハイパーリンクされている情報の内容を当該企業が承認または支持していると推測することが合理的であるかどうか、ということが判断のポイントになる。

2)
その際、具体的には、当該企業が当該ハイパーリンクに関してどのようなことを述べているか、ハイパーリンクが置かれている文脈からどのようなことが示唆されるかなどの点が検討されなければならない。
ハイパーリンクを企業が提供する理由としては、当該ハイパーリンク情報が投資家にとって興味のあるものであると当該企業が考えているということが当然のこととして想定される。
さもなくば、企業はハイパーリンクを提供することを考えつかないであろう。
企業は、投資家の誤解を招かないために、ハイパーリンクされた情報に関して自社がどのように考えているのかを明らかにすべきである。

3)
企業は、ハイパーリンクされている情報の内容を明確に支持する場合もあるであろうし、ハイパーリンクされている情報が自社ウェブサイトに掲載されている特定の主張をサポートするものであるという説明を提供する場合もあろう。また場合によって、ハイパーリンク先の情報は投資家にとって興味のあるものと考える故に提供するものだと説明することもあろう。

4)
ハイパーリンクされている情報の内容によっても企業がとるべき対応は異なる。
例えば、リンク先の情報が当該企業の経営陣を称賛する内容のニュースであったような場合、当該企業はその情報源に関する情報を提供するなり、なぜ当該情報へのハイパーリンクを提供しているのかを説明したりするなどの対応が求められる。
さもないと、リンク先の情報を当該企業が承認したと解釈されかねない。

5)
ハイパーリンクを提供している理由の説明に加え、企業は、ハイパーリンク先の情報が第三者によって提供されていることを明確にするために、 "exit notices "(「ここから先は当社のウェブサイトではありません」という注記)を表示したり、自社サイトとリンク先サイトの間に中間的スクリーンを介在させたりするなどの対応を講じるべきである。
但し、そのような対策を講じさえすればリンク先サイトの内容に対する責任を全く問われなくなるというわけではない。
例えば、自社に関するアナリスト・レポートのなかで1社のレポートだけが肯定的な内容のもので、他社のレポートは全て否定的な内容のものであるような場合、もし、肯定的な内容のアナリスト・レポートにのみリンクを張っただけで、他のレポートはすべて否定的な内容であることを明記していない場合には、たとえ上記のような対策を講じたとしても、企業は責任を免れない。

6)
リンク先サイトの情報に関して一切責任を負わない旨のディスクレーマーを掲載しただけでは、企業はリンク先サイトの情報に対する責任を免れることはできない。
たとえば、リンク先サイトの情報が誤っていることを企業が知っていた場合、または知らなかったことに関して企業側に重大な過失があった場合は、当該企業は責任を問われることになる。



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