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e-Associates Mail Magazine 2007/01/22



イー・アソシエイツ オンラインジャーナル
IR・コーポレートガバナンスニュース Vol.95



In the long run, nothing is more important to a company than its reputation.

イー・アソシエイツは、IRポータルサイト「カンパニー・ホットライン」
( http://www.c-hotline.net/ )を運営しています。


本メールは、弊社営業担当者がこれまでお会いした企業IR担当者様、及び配信ご希 望の方に気軽にお読みいただけるIRに関する情報を提供することを目的等としたも のです。配信を希望されない方は、お手数ですが、メール最後の配信停止について をご参照の上、ご連絡くださいますようお願いいたします。




1.ニュース/トピックス
米SEC議長、企業による自社ウェブサイトでの情報開示について見解を表明
米フォーチュン誌、”100 Best Companies to Work For 2007”を発表
タイム誌、パーソン・オブ・ザ・イヤーに「あなた」を選ぶ
モーニングスター、2006年ファンド・マネジャーズ・オブ・ザ・イヤーを発表
2.英語でIR
3.IR・広報担当者のための日英翻訳入門
4.IR・コーポレート・ガバナンス用語集





■ 米SEC議長、企業による自社ウェブサイトでの情報開示について見解を表明

米SECのコックス議長は、企業による自社ホームページでの情報開示を情報 の公開とみなすかどうかに関して、引き続き検討するとの見解を表明した。 ホームページでの情報開示は公開とはみなされないというのが、これまでの SECの見解。

詳細情報: http://today.reuters.com/news/articlenews.aspx?type=internetNews&storyID=
2007-01-08T222027Z_01_N08213607_RTRUKOC_0_US-REGULATION-SUMMIT-
COX-BLOGS.xml& WTmodLoc=InternetNewsHome_C2_internetNews-5


■ 米フォーチュン誌、”100 Best Companies to Work For 2007”を発表

米フォーチュン誌は、「2007年度:最も働きたい会社ベスト100」を発表し た。1位に選ばれたのはGoogleだった。Yahooは44位、Microsoftは50位と 大きく水をあけられている。

詳細情報: http://money.cnn.com/magazines/fortune/bestcompanies/2007/index.html



■ タイム誌、パーソン・オブ・ザ・イヤーに「あなた」を選ぶ

タイム誌は毎年、その年に最も影響力をもった人を「パーソン・オブ・ザ・ イヤー」として選び、発表しているが、2006年のパーソン・オブ・ザ・ イヤーとして「あなた」つまり、一般市民を選定した。インターネットを 通して一般市民が情報発信したり、コミュニティーを形成したりというよう に、従来、情報の受け手であった一般市民が積極的に情報発信することで お互いを助け、世界を変えたと、一般市民の力と貢献を評価した。

詳細情報: http://www.time.com/time/magazine/article/0,9171,1569514,00.html



■ モーニングスター、2006年ファンド・マネジャーズ・オブ・ザ・イヤーを発表

米投信情報会社モーニングスターは、2006年ファンド・マネジャーズ・ オブ・ザ・イヤーを発表した。外国株式部門ではOakmark Internationalや Oakmark International Small Capなどのファンドを運用するOakmarkの David Herro氏が選ばれた。
詳細情報: http://news.morningstar.com/article/article.asp?id=182492





アニュアルレポート(AR)では冒頭にLetter to Shareholders(株主の皆様 へ)を掲載するのが一般的なスタイルになっていますが、今回は、その Letter to Shareholdersの導入部分の表現について取り上げてみたいと思い ます。

日本の企業のARや事業報告書の「株主の皆様へ」の場合、株主へのお礼を 最初に述べるのが最も典型的なパターンです。例えば、トヨタ自動車の ”アニュアルレポート2006”の「会長メッセージ」は次のように始まります:
「はじめに、当期(2006年3月期)もトヨタ自動車が過去最高の業績を達成 できたことをご報告するとともに、日頃当社の経営にご理解とご支援を いただいている株主・投資家の皆さまに衷心より御礼を申し上げます。」

これに対して、米国フォード・モーターのアニュアルレポート2005のLetter to Shareholdersは次のように始まります:
“Ford Motor Company was solidly profitable and growing around the world in 2005. The major exception was our automotive operations in North America, where short-and long-term challenges continued to slow our progress.”
株主へのお礼のことばは無く、単刀直入に2005年の実績に関する実質的な 説明に入っています。これは主に文化的な違いからくるものであり、礼儀正 しい日本式とビジネスライクな米国式のどちらか一方に軍配をあげるという 問題ではないと思います。

ここまではいいのですが、日本企業が海外の投資家に向けて英文のARを作成 する場合、どちらのスタイルをとるべきかということになると、話は少し ややこしくなってきます。 上記トヨタ自動車のARを見ますと、次のように、英語のARは日本語のARを そのまま英文に翻訳したものになっています:
“I am pleased to report that Toyota achieved record financial results in fiscal 2006.In addition, on behalf of Toyota's management team, I would like to express genuine gratitude to our shareholders and other investors for their continuing support and understanding.”

これとは異なり、和文と英文で異なる表現を使っているケースも見られます。 例えば、みずほフィナンシャルグループの場合、和文の「ディスクロージャ ー誌」と、その英語版の「アニュアルレポート」では、次にように異なる 表現を使っています:

(和文)
みなさまには、平素より私どもみずほフィナンシャルグループをお引き立て いただき、誠にありがとうございます。
(英文)
“As part of our Business Portfolio Strategy, we realigned our businesses into three global groups to provide services customized to suit the needs of particular customer segment.”
このように、英文は単刀直入にBusiness Portfolio Strategyの説明に入っ ています。

どちらのアプローチを選ぶかは、最終的にはその会社のphilosophyの問題で すが、米国や英国ではPlain Englishという理念が浸透しており、SECも企業 の開示文書でのPlain Englishの使用を促進していることは知っておかれる とよいでしょう。Plain Englishは、「ビジネス文書を分りやすい英語で書 こう」という運動です。ビジネスということばは、busyという形容詞が名詞 化したものであることが示すように、ビジネスは忙しい世界であり、そこで 使われることばも、時間の効率性と実質性を考えて書かれるべきという考え が、Plain Englishの底流にあります。米国企業のARで”I would like to express genuine gratitude to our shareholders (株主・投資家の皆さま に衷心より御礼を申し上げます)”というような表現を目にしないのは、 実質的に株主を大切にしていることのほうが大切だという考えがあるからな のかもしれません。




〜ビジネス翻訳のプロが日本語と英語の違いを分かりやすく解説〜

■ 「日本語どおりになってないじゃない!」に応える その16

日本語独特の表現はそのまま英語にしても意味が通らない?

米国人と夕食中、スープを前に「私は猫舌なんですよ」と言いたくて、その ままI have a cat's tongue.と英語にしたらビックリされた、という笑い話 を聞いたことがあります。米国人は「猫舌」が熱い食物に弱いという意味だ と知らないので、「私は猫の舌を持っています」と聞いたら何のことがわか らず驚くのが当然です。

「猫の手を借りたいくらい(忙しい)」、「猫に小判」、「猫に鰹節」など 猫にまつわる慣用句が日本には多いですが、英語にはありません。文化的 背景が違うので、日本語独特の表現をそのまま英訳できません。

ビジネス文書でも日本特有の表現を見かけることがあります。例えば「今期 は社内改革の初年度で産みの苦しみの時期であったが、来期には黒字化を図 る」という文がありました。「産みの苦しみ」自体は世界中どこでも共通な 出産に伴う事実ですが、「痛みと苦しみを経て良くなる」というイメージを 出産以外の場面でも使えるのは日本語だけです。「産みの苦しみ(痛み)」 は英語だとpains of childbirth、またはlabor painsですが、出産以外には 使えません。従って、During this fiscal year the company experienced the pains of childbirth…としたら珍・英語となってしまいます。この 部分は英語では意訳して、「今期は営業赤字となったが」とか、「改革が 実績に直接反映できなかったが」というように、具体的に何が苦しかったの かを説明するといいと思います。

日本語独特の表現、故事・ことわざについては、直訳=「珍・英語」となる 可能性がありますので要注意です。

●  筆者紹介: 萩原久代
イー・アソシエイツ翻訳パートナー。大手自動車メーカーにおいてIR・ 広報分野で長年の経験を持ち、現在米国でビジネス翻訳やPRコンサルテー ション・サービスを提供。




■ エイボン・レター / The Avon Letter

1988年2月23日、企業年金の監督庁である米国労働省(Department of Labor) が、Avon社の企業年金からの問い合わせに対して回答した書面。年金基金が 議決権を行使するのは受託者責任に含まれるとの見解を示した。議決権を 含め株主としての権利は年金基金の資産であること、基金にとって運用資産 の価値を高めることは受託者の義務であることを明確にした。このように 年金基金に議決権行使が義務付けられたのは、下記の時代背景があった。

1974年、従業員の年金受給権の保護を主な目的としてエリサ法が制定された。
同法は企業年金の制度と運営を規定する連邦法であり、年金基金の受託者 責任、加入者への説明責任、情報開示などを定めているが、議決権の行使 など株主としての責任と義務については規定していなかった。

1980年代以降、企業年金が普及した結果、年金基金の売買のシェアが大きく なり、基金の売買によっても株価が動くためポジションの整理が難しい局面 が生まれ、ウォール・ストリート・ルール(企業の経営陣やパフォーマンス が気にいらなければ株式を売却し、株式市場を通じて投資家の意思を伝える。
マーケットこそ監督者との立場)が現実的な手段ではなくなりつつあった。 運用の手法として分散投資の効いたポートフォリオによる長期保有が一般化 し、インデックス運用では、企業を選別して投資するのではないため、いっ そう年金基金の評価が企業に伝わらなくなった。加えて、M&Aが活発になり、 上場企業が常に買収の危険にさらされたことで、企業が買収防衛策の採択を すすめたが、これにより企業と経営陣、株主との力関係のバランスが変わろ うとしていた事情もある。



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