
イー・アソシエイツ オンラインジャーナル
IR・コーポレートガバナンスニュース Vol.19

In the long run, nothing is more important to a company than its reputation.
イー・アソシエイツは、IRポータルサイト「カンパニー・ホットライン」
( http://www.c-hotline.com/ )を運営しています。

本メールは、弊社営業担当者がこれまでお会いした企業IR担当者様、及び配信ご希
望の方に気軽にお読みいただけるIRに関する情報を提供することを目的等としたも
のです。配信を希望されない方は、お手数ですが、メール最後の配信停止について
をご参照の上、ご連絡くださいますようお願いいたします。


1.ニュース/トピックス
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SEC、サーベンス・オクスレー法に基づく監査委員会の強化に向けた新規則を公表 |
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ニューヨーク証券取引所、取締役の独立性に関する規則を改正 |
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カルパース、ゼロックスを含む6社をコーポレート・ガバナンス要改善企業として発表 |
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フォーチュン誌、「働くのに最も良い会社100」を発表 |
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・ゴールドマン・サックス社長兼COO、J・ソーントン氏、中国の大学教授に転身 |
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企業情報透明性の改善に向けた新規則、2005年1月からドイツで導入予定 |
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カルパース、プライベート・エクイティ投資に関する情報開示方針を発表 |
2.海外IRサイト紹介
3.海外機関投資家プロフィール
4.英語でIR
5.IR・コーポレート・ガバナンス用語集


◆ SEC、サーベンス・オクスレー法に基づく監査委員会の強化に向けた新規則を公表
新規則は、監査委員会の独立性の確保や権限の強化などを図ることを目的
としている。証券取引所は、新規則を遵守していない企業の上場を許可し
てはならない。新規則は以下のような内容を含んでいる:
・ |
監査委員会を構成する取締役は、取締役としての報酬を除き、コンサルティング料、
顧問料などの報酬を当該企業から受け取ってはならない |
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監査委員会を構成する取締役は全て独立取締役でなければならない |
・ |
該企業の監査を行う外部会計監査会社の選択、会計監査会社に支払う
報酬などに関して監査委員会が責任を持つ |
・ |
会計監査会社は経営者ではなく監査委員会に対して報告義務を持つ |
企業は2004年1月15日以後に行われる株主総会以前(但し、遅くとも2004
年10月31日)までに新規則に対応した体制を整えることが求められている。
また、小規模企業や外国企業に対しては特例として2005年7月31日までの
猶予が与えられている。
更に、当該企業の従業員(管理職を除く)が監査委員会のメンバーになる
ことや、株主総会で監査役を選任することを許すなど、外国企業に対して
は例外規定も設けられている。
(詳細情報)
http://www.sec.gov/news/press/2003-43.htm



◆ ニューヨーク証券取引所、取締役の独立性に関する規則を改正
ニューヨーク証券取引所は取締役の独立性に関する改正規則をSECに届け
出た。新規則によれば、当該取締役が所有する企業、または当該取締役が
取締役をつとめる他の企業の売上高の2%以上が当該企業に対する売上によ
って占められている場合、または当該企業に対する売上高が100万ドルを
超える場合は、当該取締役は「独立」だとはみなされない。
(詳細情報)
http://www.nyse.com/pdfs/2003-06fil.pdf



◆ カルパース、ゼロックスを含む6社をコーポレート・ガバナンス要改善企業として発表
カルパースは株主総会の集中期に向けて、コーポレート・ガバナンスの改
善が特に必要と思われる企業のリストを発表した。これら企業に対してカ
ルパースは株主総会に向けて集中的な株主活動を展開していく予定。ゼロ
ックスに対しては、カルパースは既に独立取締役を3人増やすこと、CEOと
取締役会会長の職務を分離することなどの要求を提出している。
他の5社は以下のとおり:
Gemstar-TV Guide International Inc
JDS Uniphase Corp
Manugistics Group, Inc
Midway Games Inc
Parametric Technology
(詳細情報)
http://www.calpers.org/whatsnew/press/2003/0327a.htm



◆ フォーチュン誌、「働くのに最も良い会社100」を発表
多少古い情報になりますが、フォーチュン誌が1月20日号で100 Best Comp
anies To Work Forを発表しました。一位はEdward Jonesという証券会社
です。日本ではあまり知られていませんが、理念のしっかりした会社で、
あのピーター・ドラッカー氏がその理念に共鳴して相談役をつとめている
ことで知る人ぞ知る会社です。日本でもこういう証券会社がほしいですね。
(詳細情報)
http://www.fortune.com/fortune/bestcompanies



◆ ゴールドマン・サックス社長兼COO、J・ソーントン氏、中国の大学教授に転身
1999年からゴールドマン・サックスの社長兼COOの職にあったJ・ソーント
ン氏は本年7月1日をもって同社を退職し、中国精華大学の教授に就任する。
(詳細情報)
http://www.gs.com/our_firm/media_center/articles/
current_press_releases_article_030324160442.html



◆ 企業情報透明性の改善に向けた新規則、2005年1月からドイツで導入予定
2005年1月から導入される新規則によれば、株主は、投資家に誤った情報
を流した疑いのある経営者個人および当該企業の役員会メンバー個人を対
象に集団訴訟を起こすことができる。従来集団訴訟を起こすためには持ち
株比率10%以上の株主が訴訟に参加する必要があったが、新規則では1%
に引き下げられた。
(詳細情報)
Financial Times(2003年2月26日号)
http://www.foodservicerumors.com/



◆ カルパース、プライベート・エクイティ投資に関する情報開示方針を発表
カルパースは、プライベ−ト・エクイティ(未公開株)投資について運用実
績などの情報公開を行っていないことに対する批判への対応として、プラ
イベート・エクイティ投資に関する情報開示方針を発表した。これによれ
ば、今後カルパースは四半期ごとに運用実績(IRR)、投資額、運用収益
を公表する。但し、投資対象未公開企業の名前や業績に関しては公表しな
い。
(関連情報)
イー・アソシエイツ オンラインジャーナル別冊−株主総会事情 Vol.5
(詳細情報)
http://www.calpers.ca.gov/whatsnew/press/2003/0317a.htm


◆ IRウェブキャスト事情(株主総会)
以前、弊社オンラインジャーナルVol.15で米Conoco社の株主総会のウェブ
キャストについて触れましたが、その他にも例を挙げて欲しいとのリクエ
ストをいただきました。日本では株主総会のウェブキャスト利用はまだま
だ少数ですが、今後の利用を視野に入れる企業も少なからずあるようです。
Suncorp-Metway:
オーストラリアの大手金融機関で、銀行業務では国内6位、保険では第2位。
動画収録時間が2時間23分と長く、編集はしていないようです。アジェン
ダを見ると、Chairman、Deputy Chairman、CEOのスピーチ、質疑応答、取
締役の選任・再任と続きます。質問する株主の映像もはっきりと収録され
ていています。2時間経ったあたりで、選任予定の取締役の独立性を問う
株主の質問が行われるところもあります。
http://corporate.suncorp.com.au/investor/agm.asp
National Australia Bank:
同じくオーストラリアの金融機関。こちらは動画収録時間が57分とやや短
めで、Chairman、CEOのスピーチのみ収録され、質疑応答までは収録され
ていません。現在視聴できるのはライブで行われたウェブキャストのアー
カイブ版ですが、CEOが結びの挨拶で「インターネットでご視聴の方々へ
の配信はここで終了です。なお、このままホームページのオンラインバン
キング、オンライントレードもご覧いただければ・・・」とコマーシャル
するところはさすがです。
http://www.national.com.au/About_Us/0,,24793,00.html
Bank of Montreal:
今度はカナダの銀行。動画収録時間は3時間19分。株主提案から質疑応答
まで全て収録しているようです。株主からの質問を受けつけるシーンは後
方から引いて撮影した画像で、会場内が暗いので質問者の後ろ姿がぼんや
り見える感じです。株主の顔がはっきり写らないよう配慮したと思われま
すが、臨場感を損なわない撮影の仕方は、こなれた感じがします。質疑応
答では、株主から「アニュアルレポート11ページ目の記述は最悪、責任者
は誰だ」から始まるうるさ型の質問があり、ややうんざりといった感じは
どこも同じですね。
http://www.irlive.com/en/shows/bank_montreal/events/
2003.02.25a/?webcast_id=439&remote=yes
弊社オンラインジャーナル バックナンバー(Vol.15):
http://www.e-associates.co.jp/jp/magazine/magazine20030212.html


◆ EATON VANCE CORP.
ボストンを本拠とする資産運用会社で、いわゆる"Boston Trusts"の名門。
1924年の設立と歴史は非常に古く、今日あるオープンエンド型ミューチュ
アルファンドの先駆けである。現在70を越えるファンドを運用し、運用資
産額は約560億ドルにのぼる。特にミュニシパル・ファンド(地方債等から
なるファンド)の品揃えが充実している。株式ファンドは米国株式ほか、
インド株、中国株、エマージング株ファンドも手がける。日本株について
はWorldwide Health Science Fundによる大手製薬・ヘルスケア関連株の保
有が目立つ。
参考URL:
http://www.eatonvance.com/


From a strategic standpoint, there are two things to note about
fourth quarter.
【 和 訳 】
戦略的な観点からは、第4四半期に関して2つの点に特に注目していただきたいと思います。
standpoint:見地、観点、立場などの意。point of viewとも言う。
「(〜について)道徳的な観点から考察する」は、"consider from a moral standpoint"
note:「注意する、注目する」などの意。two things to noteで「注目
(注意)すべき二つの点」。「〜ということに注意(注目)してくださ
い」は it should be noted that〜


IRA(Individual Retirement Accounts:米国の個人退職金勘定)
1974年従業員退職所得保障法(エリサ法)により創設された個人のための退
職貯蓄制度。エリサ法の第2章内国歳入法408条の適用を受けることから
408(k)プランともよばれる。
企業年金加入者でも、加入していない者でも利用でき、保険会社と保険契
約を結び保険商品への積立を行なう方法と,銀行、証券会社及びミューチ
ュアルファンド会社などとの信託契約により積立をする方法の2種類があ
る。
70.5歳以下の勤労所得者は誰でもIRAの開設が可能であり、また401(k)で
積立て来た資産を退職時に移管(ロールオーバー)する受け皿としても活
用される。
給付開始年齢は59.5歳以降で、加入者が70.5歳になれば必ず給付開始とな
る(実際には70.5歳となった次の4月1日から給付開始)。
積立額は毎年2,000ドルまでが拠出限度額とされていたが、2001年税法改
正により、年間拠出限度額を2002年3,000ドル、2004年に4,000ドル、2008
年には5,000ドルへと引き上げ、2009年度以降は5,000ドルを基準として、
500ドル単位でインフレ調整することとなった。

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