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e-Associates Mail Magazine 2002/11/12



イー・アソシエイツ オンラインジャーナル
IR・コーポレートガバナンスニュース Vol.10



In the long run, nothing is more important to a company than its reputation.

イー・アソシエイツは、IRポータルサイト「カンパニー・ホットライン」
( http://www.c-hotline.com/ )を運営しています。


本メールは、弊社営業担当者がこれまでお会いした企業IR担当者様、及び配信ご希 望の方に気軽にお読みいただけるIRに関する情報を提供することを目的等としたも のです。配信を希望されない方は、お手数ですが、メール最後の配信停止について をご参照の上、ご連絡くださいますようお願いいたします。




1.ニュース/トピックス
IASB,ストック・オプションの費用計上に関する会計基準案を発表
EU委員会の法律専門家グループ、コーポレートガバナンス強化に関する提言を発表
FTSEとアメリカ証券取引所、社会的責任投資に基づくETFの上場で協力合意
SEC委員長Hピット氏辞任
SECに対する米国民の信頼、過去最低に
シティ・グループ、リサーチ部門を別会社に分離
IASBとFASB、会計基準の国際的統合に関して合意
SEC、サーベンス・オクスリー法の規定に基づく施行細則案を発表
米国大学基金の運用成績、大口年金ファンドの運用利回りを大きく上回る
2.海外IRサイト紹介
3.海外機関投資家プロフィール
4.英語でIR





◆ IASB、ストック・オプションの費用計上に関する会計基準案を発表

国際会計基準理事会(IASB)はストックオプションの費用計上に関する会計 基準案を発表した。2003年3月7日まで関係者から同基準案に対する意見を 募り4月から正式導入の予定。
(詳細情報)
http://www.iasc.org.uk/cmt/0001.asp?s=1531978&sc={46D6A748-10CB-4FD5-
A48C-9C3D9EDE7601}&n=4120



◆ EU委員会の法律専門家グループ、コーポレートガバナンス強化に関する提言を発表

EU委員会の法律専門家グループは、EUにおけるコーポレートガバナンスの 強化に向けて提言をまとめ発表した。コーポレート・ガバナンスに関する 情報開示の強化、独立取締役の役割・権限の強化などに関する提案が含ま れている。
(詳細情報)
http://www.europa.eu.int/comm/internal_market/en/company/company/
modern/consult/presscomm-group_en.pdf



◆ FTSEとアメリカ証券取引所、社会的責任投資に基づくETFの上場で協力合意

ロンドン証券取引所とフィナンシャル・タイムズ社が共同で運営する世界 的なインデックス開発・管理機関FTSEとアメリカ証券取引所は、FTSEの各 種グローバル・インデックスに基づくETFの上場に向けて協力することで 合意した。上場予定のETFのなかには社会的責任投資の観点からみた場合 に優れた経営を行っていると思われる銘柄を集めたFTSE4Good Seriesに基 づくETFも含まれる。
(詳細情報)
http://www.amex.com/atamex/news/press/sn_AmexFTSEgroup_110602.htm



◆ SEC委員長H.ピット氏辞任

米証券取引委員会(SEC)委員長H.ピット氏は11月5日米国大統領に辞表を 提出した(辞表の原文は「英語でIR」をご参照ください)。SECは先月25 日の理事会で、共和党が推すウエブスター元FBI長官を会計事務所を監査 する独立監査機関の委員長に就任させる人事を決定したが、不正経理で問 題になったUSテクノロジー社の監査委員会議長をウェブスター氏が以前つ とめていたことをピット氏が他のSEC委員に隠していたことがここにきて 明るみに出たことで、この問題はスキャンダル化の様相を示していた。
(詳細情報)
http://www.sec.gov/news/press/2002-153.htm
http://www.nytimes.com/2002/10/26/business/26ACCO.html
http://www.nytimes.com/2002/11/01/business/01ACCO.html



◆ SECに対する米国民の信頼、過去最低に

米国の市場情報調査会社RoperASWの最近の調査によれば、SECに対して好 意的な見方をしていると回答した回答者の割合が2001年7月に行われた前 回調査から11ポイントと大幅に下落して40%になった。これは過去最低の 水準。
(詳細情報)
http://www.roperasw.com/newsroom/news/n0211001.html



◆ シティ・グループ、リサーチ部門を別会社に分離

シティー・グループはリサーチ部門の独立性を保証するために、インベス トメント・バンキング部門ととブローキング部門を分離すると発表した。 新たに設立されるユニットにはリサーチに加え個人対象の売買仲介業務も 含まれ、スミス・バーニーの名前で営業を行う。
(詳細情報)
http://www.kornferry.com/Library/Process.asp?P=PR102102



◆ IASBとFASB、会計基準の国際的統合に関して合意

国際会計基準審議会(IASB)と米国財務会計基準審議会(FASB)は会計基準 の国際的統合に向けて具体的な作業を開始することで合意した。米国のFA SBは特定の取引に関して会計処理上の細かな規則を定める基準ベース (standards-based)の会計基準であるのに対し、国際会計基準は大まかな 原則を中心とする原則ベース(principles-based)の会計基準と特徴づけ られている。エンロンのケースでみられたように、細かな規則を定めると かえってその裏をかくような処理が行われることがあることが米国内でも 問題視されるようになっている。米国のFASBも10月21日に原則ベースへの 米国会計基準の移行に関してプロポーザルを発表し、パブリック・コメン トを求めている。
(詳細情報)
http://www.fasb.org/news/nr102902.shtml
http://www.fasb.org/news/memorandum.pdf
http://www.fasb.org/news/nr102102.shtml



◆ SEC、サーベンス・オクスリー法の規定に基づく施行細則案を発表

米証券取引委員会(SEC)は10月16日に発表した細則案に加え、企業改革 法(サーベンス・オクスリー法)の追加施行細則案を発表した。プロフォー マ・ベースでの(企業独自の様式での)情報開示に関する細則、財務状態や 業績に関する重要な期中変化に関する情報開示、アニュアルレポートの 「経営陣による財務分析」のセクションでのオフバランス情報の開示等に 関するサーベンス・オクスリー法の規定を具体化するための細則案が含ま れている。
(詳細情報)
http://www.sec.gov/news/press/2002-155.htm



◆ 米国大学基金の運用成績、大口年金ファンドの運用利回りを大きく上回る

11月7日付のInternational Herald Tribune紙によれば、ハーバード大学 とプリンストン大学の大学基金(endowment fund)の過去10年の運用利回り はそれぞれ年率平均で15.2%、エール大学のそれは16.9%と、同期間の大口 年金ファンドの運用利回り9.9%を大きく上回った。また、株価下落局面が 続いた本年6月30日までの1年間をみても、大学基金は相対的に優れた運用 成績を残している。年金ファンドの同期間の平均運用利回りが−6%、また 株式投信(ミューチュアル・ファンド)のそれが約−18%であったのに対 し、プリンストン大学は+2.2%、エール大学は+0.7%、ハーバード大学は −0.5%という成績を残している。



前号(第9号)の誤りの訂正:

本オンライン・ジャーナル第9号、「TIAA-CREF、新CEOを発表」の記事の 一部に誤りがありました。Kenneth Bertsch氏のムーディーズ・インベス ターズ・サービスでのポジションは社長ではなく、コーポレート・ガバナ ンス担当ディレクター(director of corporate governance)です。お詫 びとともに訂正いたします。




◆ Pearson PLC

今回ご紹介するPearson PLCは、フィナンシャルタイムズ、エコノミスト、 ペンギンブックス、その他教育関連出版企業などを傘下に置く総合メディ ア企業です(1)。

Pearson社のIRサイト(2)で注目いただきたいのは、"Our Financial Goal"(3)のところです。1997年に同社は成長率、利益率、キャッシュフ ローの向上を目標に上げ、達成をコミットし、さらにEBITDA、1株あたり 利益、1株あたりのフリーキャッシュフローの3指標と、それぞれの達成す べき目標値をあげています。

目標を掲げたからには、それぞれ過年度の達成状況と、次年度以降の達成 見通しがなければなりません。例えば1株あたり利益では、毎年2桁成長の 実現を目標にしていますが、1997年以降2000年まで毎年目標をクリアして いたこと、2001年度は目標を下回る結果に終わったことが述べられていま す。さらに2002年にはウェブ部門の損失を大幅に削減出来るほか、過去12 ヶ月にわたり実施したコスト削減が実を結ぶであろうこと、2003年には広 告収入の回復が期待できることなど、今後の見通しも併せて掲載されてい ます。

デザインについては、欧州企業のサイトに共通して言えることですが、ア イコンの使用が控えめでありながら、品良く、かつ効果的に使われていま す(Pearsonの場合は、"Investor"に豚の貯金箱、"Our Financial Goal"ではダーツの的といった具合です)。

参考URL:
(1) http://www.pearson.com/
(2) http://www.pearson.com/investor/
(3) http://www.pearson.com/investor/goals/index.htm




PIMCO

PIMCO(Pacific Investment Management Company(1))は債券運用で最大手 の機関投資家。預り資産は3,017億ドルにのぼり、米国上位200の年金基金 のうち、67基金が顧客である。昨今の株式市場の不振を反映してPIMCOの 預り資産額は急増しており、投信では、債券ファンドであるPIMCOのTotal Return Fundが預かり資産645億ドルと、投資信託としては最大となった (2002年9月現在。2位はVanguardのIndex 500で628億ドル、3位はFidelity のMagellan Fundで580億ドルで、いずれも株式ファンド。詳しくは弊社メ ールマガジン・バックナンバー Vol.3、4をご参照ください)。

FRBが2000年以降12回の利下げを行うなか、債券ファンドのパフォーマン スは好調である。例えば5年前の1997年10月末に1,000ドルを投資した場合、 S&P500に連動するファンドの運用成績は977ドル、高格付けの社債ファン ドは1,380ドルとのデータもある。社債ファンドの中でもTotal Return Fundは一貫して好調なパフォーマンスを実現しており、同ファンドを運用 するBill Gross氏は非常に注目される存在である。

2002年9月、Gross氏はPIMCOのホームページに毎月掲載されるInvestment Outlook(2)にて、「ダウ平均株価は5,000ドルが適正 (My message is as follows: stocks stink and will continue to do so until they're priced appropriately, probably somewhere around Dow 5,000, S&P 650, or NASDAQ God knows where.) 」と述べ、これが広くとり上げられた。 レポートの要旨は「株式投資は歴史的に他のどの投資手段をも上回るリタ ーンを実現してきたが、それには投資を開始した時の株価が適正であるこ とが前提である。現状のように株価が割高、かつ収益力が低下(つまりPER が過大)、配当性向が低い現状で、株式投資が債券投資をアウトパフォー ムするためには、一層の株価調整が必要」との論である。米国株式市場の 崩壊を予想する意図での発言ではないものの、5,000ドルとの数字がやや クローズアップされ過ぎたきらいはある。今やGross氏は"King of Bond"、 "Bond Guru"と呼ばれる存在であり、そのコメントは非常に注目される。

ウェブサイト:
(1) http://www.pimco.com/index.htm
(2) http://www.pimco.com/ca/bonds_commentary_investment_outlook_0902.htm




記「トピックス・ニュース」のコラムでも触れましたように、米国SEC 委員長Harvey Pitt氏の辞表をインターネットで見つけました。直接企業 のIR活動とは関係ありませんが、生々しいドキュメントで、しかも役に立 つ表現が沢山入っていますので、今回はそれをご照会します。 以下が同氏の辞表の全文です:

November 5, 2002
The Honorable George W. Bush
The White House
Washington, D.C.

My dear Mr. President:
It is with deep regret that I have decided to tender my resignation to you as Chairman, and a member, of the Securities and Exchange Commission, effective as soon as I can help your Staff ensure a smooth transition of leadership.
Over the past fifteen months, I have had the pleasure of serving as part of your Administration. The issues confronting our capital markets are enormous, and I am pleased I was able to play a role in starting to restore investor confidence.
Unfortunately, the turmoil surrounding my Chairmanship and the Agency makes it very difficult for the Commissioners and dedicated SEC Staffers to perform their critical assignments. Rather than be a burden to you or the Agency, I feel it is in everyone's best interest if I step aside now, to allow the agency to continue the important efforts we have started.
It has been a sincere pleasure to serve under you. I know the Country is in excellent hands, and you have my continuing admiration, respect, affection and support.

Sincerely,
Harvey L. Pitt

以上のなかから役に立つ表現を抜き出しておきます:
It is with deep regret that 〜:遺憾ながら〜(あまり役に立って欲し くない表現ですが・・・)
tender resignation:辞表を提出する(同上・・・)
smooth transition of leadership:指導者の円滑な交代
have the pleasure of〜:〜を嬉しく思う
serve as〜:〜として仕える
the issue confronting our capital markets:資本市場が直面する問題。 この場合のconfrontはpresent itself toという表現に置き換えられます。 ぴったり当てはまる日本語がありませんが、しいて言うと「立ちはだかる 」というような意味です。confrontを辞書で引くと最初に「直面する」と ありますが、その意味に解釈すると「問題が資本市場に直面する」となっ てしまい意味不明の文章になってしまいます。上の訳は「資本市場に立ち はだかる問題」という意味に解釈した上で「資本市場が直面する問題」と 言い換えたものとご理解ください。
rather than be a burden to〜:〜に対して負担になるよりも it is in everyone's best interest if〜:〜することは全ての人々にと って最善である

辞表の最後のセンテンスは、英語でゴマすりをしなければならない時のた めにしっかり丸暗記しておきましょう。ところでゴマすりをすることを英 語でbrown-noseと言います。ゴマすりのために相手のお尻に接吻すると noseがbrownになることからきた表現です。



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