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e-Associates Mail Magazine 2002/9/4



イー・アソシエイツ オンラインジャーナル
IR・コーポレートガバナンスニュース Vol. 5



イー・アソシエイツは、IRポータルサイト「カンパニー・ホットライン」
( http://www.c-hotline.com/ )を運営しています。


本メールは、弊社営業担当者がこれまでお会いした企業IR担当者様、及び配信ご希 望の方に気軽にお読みいただけるIRに関する情報を提供することを目的等としたも のです。配信を希望されない方は、お手数ですが、メール最後の配信停止について をご参照の上、ご連絡くださいますようお願いいたします。




1.ニュース/トピックス
米国における年次報告書の正確性に関する宣誓書提出義務
SEC、サーベンス・オクスリー法302条に基づき細則を決定(外国企業にも適用)
米国製薬大手ブリストル・マイヤーズに対するSEC調査が本格化
米国投資信託会社、セルサイド・アナリストへの依存がないことを強調
ビル倒壊から1年
2.海外IRサイト紹介
3.海外機関投資家プロフィール
4.英語でIR
5.IR・コーポレート・ガバナンス用語集





◆ 米国における年次報告書の正確性に関する宣誓書提出義務

本メルマガ前号で、米国における年次報告書等の正確性に関するCEO/ CFOの宣誓書提出義務に関して現状をまとめたが、改めて全体像を簡単 に示す。現在、宣誓書提出義務に関しては以下の3つの規定がある:
1. 1934年証券取引法21条(a)(1)に基づくSEC令4-460(Order 4-460)
2002年6月27日に出された緊急規則。2001年の売上高が12億ドルを超 える株式公開企業に対して財務報告書の正確性に関する宣誓書の提 出を今回1度限り求めるもの。947社が対象。8月14日以降にForm 10-Q、Form 10-Kなどの提出期限が来る日までに宣誓書の提出が求め られており、既に大半の企業が宣誓書の提出を行っている。
2. サーベンス・オクスリー法(Sarbanes-Oxley Act)906条
ブッシュ大統領が7月30日に署名し成立した法律。全ての(規模にか かわらず)株式公開企業のCEOおよびCFOに対して7月30日以降に提出 する定期報告書(Form 10-Q、Form 10-Kなど)の正確性を保証する ことを求めている。
3. サーベンス・オクスリー法302条
内部監査、定期報告書の正確性などに関する確認義務についてSECに 対して2002年8月29日までに細則を決めることを求めている。SECは これに従って8月27日に細則を決定した。
以上に加え、ニューヨーク証券取引所とナスダックも、上場企業に対 して確認義務を発表している。
(詳細情報)
上記1に関しては、
http://www.sec.gov/rules/other/4-460list.htm
上記2に関しては、
http://financialservices.house.gov/media/pdf/H3763CR_HSE.PDF
上記3に関しては、
http://www.sec.gov/rules/final/33-8124.htm
ニューヨーク証券取引所およびナスダックに関しては、
http://www.nyse.com/abouthome.htm?query=/about/report.html
http://www.nasdaqnews.com/about/corpgov/corp_gov_filings_061301.html



◆ SEC、サーベンス・オクスリー法302条に基づき細則を決定(外国企業にも適用)

月27日、SECはサーベンス・オクスリー法302条に基づき、運用上の細 則を決定した。主な内容は以下のとおり:
(1) 次報告書(10-K)と四半期報告書(10-Q)の提出期限をそれぞれ 現行の90日から60日および45日から35日に段階的に短縮。米国企業 のみに適用される。
(2) CEOおよびCFOによる財務報告書の正確性の確認義務。2002年8月 29日から発効し、米国で株式を上場している外国企業や資産運用会 社(investment company)にも適用される。
(3) 1934年証券取引法16条(a)に規定されているインサイダーが自社株 の取引を行った場合の報告届出までの期間を取引の日から2日に短縮。 これまでは当該取引が行われた月の終わりから10日以内となってい たため最長で40日間インサイダー取引の事実が投資家に伝わらなか った。
(詳細情報)
http://www.sec.gov/news/press/2002-128.htm



◆ 米国製薬大手ブリストル・マイヤーズに対するSEC調査が本格化

ブリストル・マイヤーズ・スクイッブ社は8月14日に提出した四半期報 告書において、2000年度と2001年度の決算を修正する必要がある可能 性を示唆していたが、8月29日のプレスリリースでSECが不正経理疑惑 に関して本格的な調査を開始したことを公表した。卸売り業者に対し てセールス・インセンティブを与えることによって、糖尿病薬等の過 大な在庫を押し付け、自社の売上高を10〜15億ドルかさ上げしたので はないかという点に疑いがかけられている。
そのようなマーケティング手法が今年度の同社収益にマイナスの影響 を与える可能性を投資家に正しく伝えていたかどうかに関してもSECは 調査している模様。
(関連情報)
http://www.bms.com/news/press/data/fg_press_release_2866.html



◆ 米国投資信託会社、セルサイド・アナリストへの依存がないことを強調

投資判断においてセルサイド・アナリストからの情報に依存していな いことを投資家に対して強調するキャンペーンを展開する投資信託会 社が米国で増えている。これは、セルサイド・アナリストの不祥事が 続き、彼らのレポートの客観性に対する信頼が失われるなかで、その ようなレポートに依存して投資意思決定を行っていると思われること は投資信託会社にとってマイナスだという考えによるもの。例えばプ ルデンシャル・ファイナンシャルは、極めて客観的なリサーチを行っ ていることを強調する広告キャンペーンを開始した。またターナー・ インベストメント・パートナーズ(Turner Investment Partners)は、 Fundamental Analysis: You Can Know A Lot Just By Learningという ホワイト・ペーパーを作成し、投資対象企業のトップとの面談、イン ダストリー・コンファレンス、フォーカス・グループの利用(消費者 等に集まってもらい一定のテーマ(ある商品、企業など)について自 由に討論してもらうことによりその商品や企業に対する情報や消費者 イメージなどを探る手法。マーケティングでよく使われる)。またカ ルバート・グループ(Calvert Group)はウェブサイト上で、企業の評価 基準に関して説明をしている。
(関連情報)
http://www.calvert.com/sri_571.html



◆ ビル倒壊から1年

あと一週間でワールドトレードセンター倒壊1年を迎える。市は記念式 典で犠牲者全員の名前を読み上げるため、最新リストの確定に急いで いる。昨年9月事故直後に6729人と発表された死亡者は年初には半分以 下の3000人を下回り、現在2800人を少し上回っている状態であるが、 近く2800人を割り、2750人に近いところになるだろうと言われている。 遺体や遺品により、死亡が確認された方が1379人、その他、十分な証 拠により、遺族からの死亡証明発行依頼が正当なものと認められ裁判 所によって死亡宣告がされた方が1350人(日本人の多くがここに含ま れる)でその他80人近くが状況証拠は十分でも遺族からの証明発行依 頼が提出されないか、逆に証明発行依頼が出ていても、偽証などによ り状況証拠が整わないケースなどである。
数が減ってくることはいいようではあるが、数えられている方々にと っては同じことであり、このようなことが議論され続けること自体、 居たたまれぬものであろう。
(New York Times 9/1/02)

事故直前まで犠牲者と1年以上も席を並べて軽口をたたきながら仕事を してきた記者として、この号で何も触れないわけにいかないという気 持ちから、このメルマガの記事には相応しくはありませんが、書かせ ていただきました。




◆ Taylor Nelson Sofres

今回は、ロンドンに本社を置く世界有数のマーケティング・リサーチ 企業、Taylor Nelson Sofres社のIRサイトを紹介します。

ご覧いただきたいのは"Share and Financial Data"(下記URL(1))に連 なる各項目ですが、株価の表示に続いて、"Share trades"(主だった 株式売買取引の概要を15分毎に表示。個々の取引高、約定価格ほか買 い気配値、売り気配値も掲載)、"Share price calculator"(株式取 得日と保有株数をインプットすれば、直近の終値での評価額が算出さ れる仕組みで、英国企業のIRサイトによく見られる)、"Director's share dealings"(経営陣による自社株売買履歴。例えば Chairmanの Cowling氏は2002年3月21日に20万株を売却、CEOのKirkham氏は2002年 7月3日に5万株購入したことが分かります。備考欄にspouseとあるのは、 夫人の持分のことでしょう)、"Detai led broker forecast"、" Brokers' consensus"(税引き前利益、1株あたり収益、1株あたり配当 等について、主だったアナリストの予想値およびコンセンサスを掲載) といった項目が並びます。

その他にも、"Group Results"(下記URL(2))では、財務諸表をダウン ロードする際、ワードあるいはPDFのいずれかのフォーマットを選択で きます。
その他、議決権行使書といった株主書類のE-mailでの受領を、IRサイ トを通じて申請できる等("Electronic communication/Service for Shareholders")、使い勝手の良い、良く出来たIRサイトと言えます。

参考URL:
(1) http://www.tnsofres.com/investor/data_01_share_price.cfm
(2) http://www.tnsofres.com/investor/invest_groupresults.cfm




ジェイナス(Janus。ジャナスと表記されるケースも多数)は、運用資産 約1,330億ドルの、全米第6位のミューチュアルファンド会社で、本拠 をコロラド州デンバーに置く。1969年創業と歴史は古いが、新興勢力 のような印象を受けるのは、ここ数年特に注目されてきたせいであろ う。

IT関連銘柄が急騰する中、投資方針を積極運用に転じた結果、1999年 の終わりから2000年の初旬にかけて資金流入額が急増、特に2000年2月 の月間資金流入額では、アメリカのミューチュアルファンドで初めて 100億ドルを超えた。一時は運用資産が 2,000億ドルを超えたが、投資 銘柄にIT・ハイテク関連の比重が高いことから、昨今のそうした銘柄 の株価低迷の影響を受け、資金流出を招くこととなった。

運用スタイルはボトムアップを基本とするグロース型である。海外株 式に投資するファンドとしては、Janus Overseas、Janus Worldwideな どが知られる。

参考URL:
http://ww3.janus.com/




Let me remind you that on this call we're going to make forward-looking statements based on our current expectations, and these statements are subject to certain risks and uncertainties that could cause actual results to differ materially.

【訳】
「今日の電話会議では、現時点の予想に基づく将来の見通しを述べる 場合があります。それらはすべてリスク、不確実性を伴っており、実 際の結果は見通しと大きく異なる場合があることを申し述べておきま す。」

いわゆるSafe Harbor Statementといわれるものです。The Private Securities Litigation Reform Act of 1995 (the Safe Harbor Act) において、一定の注意書き(口頭も含め)を行うことによって、将来 の収益等に関する予想が外れた場合でも経営者は責任の追求を免れる ことができるという経営者にとっては有難い規則が導入されました。 それまでは、米国では、株価が下がって損をしたのは公表した収益予 想を経営者が達成しなかったからだというような理由で株主が経営者 を裁判に訴えることが頻繁におこっていました。そのような訴訟の乱 発を抑えることを狙いとしたものです。
on this callと言っているのは、決算発表が電話会議で行われている ためです(米国では株式公開企業の9割以上が電話会議による決算発 表を行っています。日本のように会場にアナリストや投資家をよんで 説明会を行うということは、決算説明に関する限りは皆無といってよ い状況です)。
forward-looking statementは、「これから先のことに関する発言」の 意味です。current expectationsは、「現時点における諸々の予想」。 expectationsと複数になっています。ここでは「期待」というよりは 「予想」に近い意味です。
subject to〜はよく出てくる表現ですね。「〜によって左右される」 ということ。
certain risks and uncertainties このcertainがうまく使えると英語 らしい表現になります。certainがなくても文章としては成り立つので すが、「それが何だかは今時点ではわからないが、将来発生するかも しれない何か特定のリスクまたは不確定要素」というようなものを想 定しています。certainの代わりにsomeを使うと、何だかが分っている ような感じになってしまい、まずいです。




Bond Rating  (債券格付け)

格付け機関が債券の元利支払い能力の程度を評価して優良性、安全度 を一定の記号で表示し投資家に情報提供するもの。ムーデイーズ社の 創始者であるJohn Moodyが1907年に鉄道債券の格付けを公表したのが 始まりと言われている。現在、代表的格付け機関としては、ムーデイー ズ、S&P、フィッチ、日本格付研究所、格付投資情報センター等がある。 S&Pの場合、AAAが最上格付け、Dが最も最下位格付けとして表される。 日本では1992年7月に格付け機関の指定制度が導入された。上記各社は 適格格付機関と指定されている。



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イー・アソシエイツ株式会社 メール・マガジン担当

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営業に関するお問合せは03-3556-1380(大下)まで



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